はじめに
VMware Mirage は、PC を以下の6つの論理レイヤーに分離し、管理します。
- ユーザーデータ設定レイヤー
- レジストリに対する構成の変更等、ユーザーが設定した状態が含まれます。
- ユーザーアプリケーションレイヤー
- ユーザーがインストールしたアプリケーションが含まれます。
- マシン ID レイヤー
- 一意の識別子、ホスト名等が含まれます。
- アプリケーションレイヤー
- 1つ以上の部署、または業務部門アプリケーションのセットが含まれます。
- ベースレイヤー
- OS、アンチウイルス、ファイアウォール及び、Office 等の主要アプリケーションが含まれます。
- ドライバライブラリレイヤー
- 固有のハードウェアで使用するためのドライバのグループが含まれます。
レイヤ管理の手順
エンドポイントの登録
左ペインの[Pending Devices]から対象の仮想マシンを選択し[Centralize Endpoint]をクリックします。
本例では[VMware Mirage Default CVD policy]を選択し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
左ペインの[CVD Inventory]から進捗を確認できます。
ベースレイヤの作成
左ペインの[Pending Devices]から対象の仮想マシンを選択し[Create Reference CVD]をクリックします。
[Base Layer]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
左ペインの[CVD Inventory]から進捗を確認できます。
アップロード処理が完了後、[Capture Base Layer]をクリックし、Base Layer の作成処理を開始します。
[Name]に Base Layer の名称を入力し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
左ペインの[CVD Inventory]から進捗を確認できます。
アップロード処理が完了後、左ペインの[Layers]からレイヤの詳細情報が確認できます。
OS マイグレーション
事前準備として、USMT を Mirage Server へインストールします。
Windows Automated Installation Kit for Windows 7から[KB3AIK_EN.iso]をダウンロードします。
ダウンロードしたイメージをマウントし、インストールします。
デフォルトでは、以下のフォルダにインストールされます。
C:\Program Files\Windows AIK\Tools\USMT
次に USMT 4.0 updateから HotFix をダウンロードします。
[Windows6.1-KB2023591-x64]を解凍後、4つのファイルを USMT のフォルダへ上書きコピーします。
Mirage Console を起動し左ペインの[System Configuration]から[USMT]タブをクリックします。
[Import USMT Folder]をクリックし、USMT をインストールしたフォルダを指定します。
以上で、Windows7 へマイグレートするために必要な USMT4.0 のインストールが完了しました。
Windows8/8.1 へマイグレートするためには、USMT6.3 をインストールする必要があります。
Windows ADK for Windows 8.1 Updateから[adksetup.exe]をダウンロードします。
ダウンロードしたファイルを実行し、インストールします。
デフォルトでは、以下のフォルダにインストールされます。
C:\Program Files (x86)\Windows Kits\8.1\Assessment and Deployment Kit\User State Migration Tool
先の手順と同様に[Import USMT Folder]をクリックし、USMT をインストールしたフォルダを指定します。
以上で、Windows8/8.1 へマイグレートするために必要な USMT6.3 のインストールが完了しました。
左ペインの[CVD Inventory]から対象の仮想マシンを選択し[Migrate Windows OS]をクリックします。
[Download and Apply Base Layer]を指定し[Next]をクリックします。
ドメインの情報を設定します。本例では WORKGROUP を指定します。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
なお、USMT をインストールしていない場合、以下のエラーが出力されます。
USMT has not been imported to the server. VMware Mirage requires Microsoft USMT 6.3 for this operation.
マイグレーション実行後、クライアント側で再起動が必要です。
再起動後、Mirage により、Windows7→8.1のマイグレーションが実行されます。
マイグレート及び、ベースレイヤが適用が完了します。
ベースレイヤの適用
左ペインの[CVD Inventory]から対象の仮想マシンを選択し[Assign Base Layer]をクリックします。
適用するベースレイヤをリストから選択し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
なお、適用先とベースレイヤの OS が異なる場合は、下記のとおりエラーとなります。
OS Mismatch. Windows operating system mismatch between layer and CVD.
アップデートが完了し、クライアントで再起動した後、ベースレイヤが適用されます。
対象のエンドポイントに、適用したベースレイヤが表示されます。
アップレイヤの作成
左ペインの[Pending Devices]から対象の仮想マシンを選択し[Create Reference CVD]をクリックします。
[App Layer]をクリックします。
本例では[VMware Mirage Default CVD policy]を選択し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
左ペインの[CVD Inventory]から進捗を確認できます。
クライアント側でレコーディングアプリレイヤが起動します。
テストで、Tera Term/LogMeTT/TTLEditor をインストールします。
[Finalize App Layer Capture]をクリックし、レコード処理を完了します。
アプリケーションの内容を確認し[Next]をクリックします。
[Name]に App Layer の名称を入力し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
左ペインの[CVD Inventory]から進捗を確認できます。
アップロード処理が完了後、左ペインの[Layers]からレイヤの詳細情報が確認できます。
アップレイヤの適用
左ペインの[CVD Inventory]から対象の仮想マシンを選択し[Assign App Layer]をクリックします。
適用するアップレイヤを追加し[Next]をクリックします。
その他の設定は全てデフォルトを指定し[Finish]をクリックします。
アップデートが完了し、クライアントで再起動した後、アップレイヤが適用されます。